三位一体の主日 B年

三位一体について

三位一体の祝日は、私たちが信じている神がどういう方であるか教えてくださいます。けれども、その教えをいただくために、教皇様が最近言われたように、謙遜が必要です。というのは、たびたび私たちは、神について考えますと、地球から遠い遠い星までの距離を物差しで測ろうとするのと同じように無理なことをしています。結局、神は限りない方であるのに、私たちの知恵には限りがあるからです。

私たちの知恵では、限りないことを取り扱うことができないということについて、私が子どもの時に習って驚いたのは次のことです。数学的に、無限大+無限大+無限大=無限大であり、3つの無限大にはなりません。ですから、父が神であり、御子が神であり、聖霊が神であるのに、3つの神ではなく、それぞれ違った位格(いかく、=ペルソナ)というのは矛盾ではありません。

いつものように、人間の言葉で神様のことをあらわそうと努力しながら無理なことになっています。神の内心的なことをあらわすなら、なおさら理解することはできません。

時々、エホバの証人が「三位一体と言う言葉は、聖書にありません。」と言います。その通りですが、聖書の教え、すなわち、父が神であり、子が神であり、聖霊が神であるけれども、三つの神ではなく一つの神であるという長い聖書の教えをまとめるための言葉です。結局、普通の生活では日本放送協会と言わずにNHKと言い、テレビジョンではなくテレビと言うのと同じです。

たくさんの信者にとって、三位一体のことを習っても、自分の生活の中では、ほとんど関係がありません。それは、本当に残念です。ごミサは、非常に三位的なもので、私たちは、キリストとともに、キリストを通して、キリストの内に、御父に賛美と感謝を捧げて、聖霊の恵みを頼みます。普通の祈りの時にも、その形をとるのは望ましいことです。

今回の『聖書と典礼』下段の注釈によい説明があります。ある朗読では神が唯一であることを強調し、ある朗読では3つのペルソナであることを強調します。

第一朗読『申命記』

申命記 4:32-34、39-40

三位一体について 参照

第二朗読『使徒パウロのローマの教会への手紙』

ローマ 8:14-17

三位一体について 参照

福音朗読『マタイによる福音』

マタイ 28:16-20

三位一体について 参照

(文:キリストバル・バリョヌェボ神父)

参考文献

書籍『キリストへの新しい道』
著:キリストバル・バリョヌェボ神父

書籍『主日の聖書解説』
著:雨宮慧神父

冊子『聖書と典礼』について

毎週 主日のミサ で使われる冊子で、ミサで朗読される聖書箇所も書かれています。オリエンス宗教研究所 から発行されており、数週先のものまで各教会に置いてありますので、お近くのカトリック教会にてお求めください。