平和記念行事「原爆と沈黙~長崎浦上の受難」上映会とお話会が開催されました

8月5日、カトリック宇部・小野田協働体の平和記念行事として、ETV特集『原爆と沈黙~長崎浦上の悲劇』上映会と製作ディレクターである渡辺考さんによるお話会が行われました。当初、『原爆と沈黙』の上映会のみを考えていましたが、そのためにはNHKに許可を取らなければなりません。どうしたらよいか話しているうちに、「その番組を作った人を知っている」という信徒が現れ、その方から直接、ディレクターの渡辺さんに連絡を取っていただけ、さらに上映許可だけでなく「それなら、わたしが行ってお話しします」ということとなり、思いがけず今回のお話会となりました。渡辺考ディレクターは、実はカトリック信徒。戦争をテーマにした数々の番組の他、東京教区の後藤神父様のカンボジアでの活躍を描いた『ファーザー』という映画も製作しておられます。今回は、番組では紹介されなかった裏話も含めて、とても興味深いお話をお聞きすることができました。原爆を「神から与えられた試練」と受け止める考え方や、被爆者に対する差別のため、原爆に対する怒りを表現できず、「沈黙」を強いられてきた浦上の人々の葛藤。さらに、浦上の中にあった被差別部落の方々が受けた、部落差別と被爆者差別の二重の差別など、とても考えさせられるお話でした。番組の中で紹介された、「ゲンバク」というあだ名をつけられて学校でいじめられた少年の話は、書籍化もされています。興味のある方は、ぜひご一読ください。『ゲンバクと呼ばれた少年』(講談社刊)

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