年間第28主日 C年

第一朗読『列王記』

列王記下 5:14-17

預言者エリシャによって、ハンセン病からいやされたナアマンは、非常に熱心に感謝します。したがって、主以外の他の神には従わない決心をします。

感謝は、言葉だけでなく、行いによって表現されるべきです。

第二朗読『使徒パウロのテモテへの手紙』

二テモテ 2:8-13

永遠の国において、キリストと共に支配するためには、最後まで耐え忍ばなければならないと、聖パウロは自分の模範を通して教えます。

わたしたちの忍耐は、どうなっているでしょうか?

福音朗読『ルカによる福音』

ルカ 17:11-19

いつか子供の頃、友達が「わたしの祈りは、いつでも感謝の祈りです」と言ったときに、わたしは未熟なものでしたから(いまでもそうですが)驚きました。確かに、祈りにはいくつかの形があります。賛美と礼拝、罪の赦しを願う、その他の恵みを願う祈りもありますが、もし、ひとつの形にまとめるとしたら、たぶん感謝の祈りになるでしょう。

実際に、わたしたちは、神からいただいた恵みに対して、十分に感謝しているでしょうか? 今回の福音朗読は、そのことを反省する良い機会です。

また、どういう恵みのために感謝しているでしょうか? 現世的な恵み、たとえば健康などへの感謝になっていないでしょうか。しかし、わたしたちが特別に感謝しなければならないのは、霊的な恵みです。

そのことをパウロは、「神は、わたしたちをキリストにおいて、天のあらゆる霊的な祝福で満たしてくださいました」(エフェソ1:3)と表現します。それは、まず神が、わたしたちを天地創造の前から、特別な恵みを与えるために、キリストにおいてお選びになったこと。そして、神の子どもとなる罪の赦しを、キリストの血によって与えてくださったこと。...というような恵みです。

ごミサは"感謝の祭儀"と呼ばれますが、わたしたちは、たびたびそのことを忘れ、おもに"恵みを願うための祭儀"と思い違いをしてはいないでしょうか?

わたしたちに対する神の愛に感謝する心を切に願いましょう。

(文:キリストバル・バリョヌェボ神父)

十人の人をいやす
Jesus withe the one leper who returned to give thanks
William Brassey Hole (1900s)

参考文献

書籍『キリストへの新しい道』
著:キリストバル・バリョヌェボ神父

書籍『主日の聖書解説』
著:雨宮慧神父

冊子『聖書と典礼』について

毎週 主日のミサ で使われる冊子で、ミサで朗読される聖書箇所も書かれています。オリエンス宗教研究所 から発行されており、数週先のものまで各教会に置いてありますので、お近くのカトリック教会にてお求めください。