聖霊降臨の主日 C年

第一朗読『使徒たちの宣教』

使徒言行録 2:1−11

今回の朗読の中に、次のしるしがあります。「風」と「霊」は、ヘブライ語で同じ言葉ですので、"激しい風が吹いているような音"は、聖霊が教会の上にくだる事を示します。"炎のような舌"は、教会の使命で、熱心に布教する事をあらわします。

第二朗読『使徒パウロのローマの教会への手紙』

ローマ 8:8-17

パウロは、神の霊がわたしたちのうちにいるならば、次の恵みが流れてくると教えます。それは、わたしたちがキリストに属している事と、復活する事と、神を父と呼ぶことができる事、そして、永遠の幸せをいただく権利をもつという恵みです。

福音朗読『ヨハネによる福音』

ヨハネ 14:15-16、23b-26

聖霊降臨は、長い間、ご復活とクリスマスと同じようにみられる程、大祝日とされました。教会の誕生であると同時に、わたしたちが一人ぼっちではなく、神がわたしたちとともにおられる信頼を与える祝日です。その信頼をいただけるよう祈り求めましょう。

わたしたちが良い業を行うとき、すべては聖霊によって動かされ、聖霊によって強められています。(ローマ8:26)

わたしたちの祈りの模範となる教会でのミサ中の祈りは、ほとんど聖霊を頼む祈りです。信仰、愛、希望、新しい命、霊的成長などは、すべて聖霊の恵みです。(ガラテヤ5:22-23)

聖霊の役割があらわされた聖書箇所

  • 聖霊は、わたしたちをキリストと同じ姿に造り替える。(2コリント3:18)
  • 聖霊は、わたしたちを神の子としてくださる。(ガラテヤ4:6)
  • 聖霊は、わたしたちを霊によって生きるものとする。(ローマ8:9)
  • 聖霊は、洗礼によってわたしたちに与えられる。(使徒言行録2:38)
  • 聖霊は、わたしたちが神の子供であることを自覚させる。(ローマ8:14)
  • 聖霊は、イエスの教えたことをより完全にわかるように導く。(ヨハネ14:26/16:13)
  • 聖霊は、わたしたちを神の神殿にしてくださる。(1コリント3:16、6:19、1ペトロ2:5、エフェソ2:22)
  • 聖霊は、わたしたちに信仰を与えてくださる。(1コリント12:3)
  • 聖霊は、すべての恵みの源である。(1コリント12:4-11)
  • 聖霊は、わたしたちが証しするために導き、わたしたちを通して話される。(マタイ10:20、ルカ12:12、使徒言行録5:32)
  • 聖霊は、信者に喜びを与えてくださる。(使徒言行録11:24/13:52)
  • 聖霊は、教会の指導者を定める。(使徒言行録20:28)
  • 聖霊は、教会の指導者の決定を裏付ける。(使徒言行録15:28)
  • 聖霊は、死者の復活の原因である。(ローマ8:11)
  • 聖霊は、キリスト信者の世に対する勝利をもたらす。(ヨハネ16:8-11、15:26)
  • 聖霊は、神の玉座から流れ出る水晶のように輝く命の水の河によって示される。(黙示録22:1、ヨハネ4:10/7:37-39)

(文:キリストバル・バリョヌェボ神父)

主は いつもともに
The ever present
William Brassey Hole (1900s)

参考文献

書籍『キリストへの新しい道』
著:キリストバル・バリョヌェボ神父

書籍『主日の聖書解説』
著:雨宮慧神父

冊子『聖書と典礼』について

毎週 主日のミサ で使われる冊子で、ミサで朗読される聖書箇所も書かれています。オリエンス宗教研究所 から発行されており、数週先のものまで各教会に置いてありますので、お近くのカトリック教会にてお求めください。