年間第27主日 B年

第一朗読『創世記』

創世記 2:18-24

創世記が書かれた時代に、いろいろな地方、とくにイスラエル周辺地域では、女性についての常識が恐ろしいものでした。少なくとも女性は、"失敗した男性"とされ、たびたび、"悪い神が作られた、本質的に悪いもの"と考えられました。だから、どうしても男性よりも低いものでした。

創世記は、聖書の他の点と同じように、常識に反する革命的な信仰を宣言します。女性が、男性と同じように、唯一のよい神によって造られただけではなく、男性と本質的に同じ、すなわち人間としました。「あばら骨」の一部の話は、後ほど男性が「わたしの骨の骨」(自分と本質的に同じもの)と言えるためです。また、イシャー(女)とイシュ(男)という似た名前によって、もう一度同じことを繰り返します。

第二朗読『ヘブライ人への手紙』

ヘブライ 2:9-11

救いについて、2つのことを強調します。まず、救い主の苦しみによって行われることです。もうひとつは、救い主によって救われるわたしたちも同じ人間であるということです。

福音朗読『マルコによる福音』

マルコ 10:2-16、 または 10:2-12

結婚と離婚についてのキリストの教えは、はっきりしています。したがって教会は離婚を認めていません。イギリスの教会の離教の原因にさえなりましたが、いくら困難にあっても離婚を認めたことはありません。しかしながら、もうひとつの違う問題があります。いくら荘厳に結婚式が行われても、そもそも本当の結婚ではなかったという場合です。一番普通の理由は、誓いが口先だけで本当の誓いではなく、はじめから形だけの結婚だったという場合です。このような問題は、限りなく違ったケースとしてありますが、判断するのはほとんどできないことです。教会がこの難しい問題の正しい道を見つけられるように祈りましょう。

(文:キリストバル・バリョヌェボ神父)

参考文献

書籍『キリストへの新しい道』
著:キリストバル・バリョヌェボ神父

書籍『主日の聖書解説』
著:雨宮慧神父

冊子『聖書と典礼』について

毎週 主日のミサ で使われる冊子で、ミサで朗読される聖書箇所も書かれています。オリエンス宗教研究所 から発行されており、数週先のものまで各教会に置いてありますので、お近くのカトリック教会にてお求めください。