カトリック宇部教会創立80周年にあたって

街角の教会

疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう。
マタイによる福音書 11章28節

カトリック宇部教会の入り口に掲げられたこの聖句に、この教会の使命が要約されているように思います。「教会は野戦病院であれ」とフランシスコ教皇が言っていますが、今から80年前、炭鉱労働者で賑わう宇部の街角に設立されたこの教会は、日々の労働や生活で疲れた人々の魂を癒す「街角のクリニック」としての使命を果たしてきたのです。最高の名医であるイエス・キリストによって癒された人々が、名医の存在を広く言い広め、さらにたくさんの人々が癒しを求めて集まってくる。そのような宣教の成果が、今日の宇部教会です。神様の愛は、どんなにひどい心の傷も温かかく包み込み、時間をかけてゆっくり癒してゆきます。これからも、「疲れた者、重荷を負う者」のための教会として、いつまでも宇部の街に寄り添っていくことができるよう、信者一同全力で取り組んでまいりたいと思いますので、どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。

主任司祭 片柳 弘史