ミサ朗読について
わたしと共に 目を覚ましていなさい
マタイ 26:38
わたしと共に 目を覚ましていなさい
マタイ 26:38
福音書記者ルカは、ご昇天のありさまを述べながら、聖霊降臨のキリストの約束のことばを、また、キリストの再臨の宣言を伝えます。
パウロは、旧約時代の大司祭と大司祭であるキリストと対照的に比べて、ご昇天のひとつの意味を説明します。つまり、ご昇天によって、キリストはわたしたちのために、大司祭として御父のみ前に取り次ぎを初めます。ですから、わたしたちは信頼して、神に近づく事ができます。
イエスのご昇天を物質的に解釈してはなりません。御父のおられる神の国はエルサレムの真上にあるというわけではないし、イエスが大気圏や成層圏を通り抜けて宇宙のかなたにある神の国に戻ったのでもありません。
「(キリストは、)へりくだって、死に至るまで、それも十字架の死に至るまで従順でした。このため、神はキリストを高く上げ、あらゆる名にまさる名をお与えになりました。こうして、天上のもの、地上のもの、地下のものがすべて、イエスの御名にひざまずき、すべての舌が、『イエス・キリストは主である』と公に宣べて、父である神をたたえるのです。 」(フィリピ2:8-11)
「ただ、『天使たちよりも、わずかの間、低い者とされた』イエスが、死の苦しみのゆえに、『栄光と栄誉の冠を授けられた』のを見ています。神の恵みによって、すべての人のために死んでくださったのです。」(ヘブライ2:9)
ご昇天は、キリストの勝利を記念します。栄光の主は、御父のみもとに帰り、永遠に幸せのうちにおられます。しかし、天国の門はキリストのためだけではなく、キリストの者であるわたしたちのために開かれますので、今日は希望と喜び溢れる祝日です。豊かにいただけるように祈りましょう。
「わたしの父の家には住む所がたくさんある。もしなければ、あなたがたのために場所を用意しに行くと言ったであろうか。行ってあなたがたのために場所を用意したら、戻って来て、あなたがたをわたしのもとに迎える。こうして、わたしのいる所に、あなたがたもいることになる。」(ヨハネ14:2-3)
「イエスは永遠に生きているので、変わることのない祭司職を持っておられるのです。それでまた、この方は常に生きていて、人々のために執り成しておられるので、御自分を通して神に近づく人たちを、完全に救うことがおできになります。」(ヘブライ7:24-25)
(文:キリストバル・バリョヌェボ神父)
書籍『キリストへの新しい道』
著:キリストバル・バリョヌェボ神父
書籍『主日の聖書解説』
著:雨宮慧神父
毎週 主日のミサ で使われる冊子で、ミサで朗読される聖書箇所も書かれています。オリエンス宗教研究所 から発行されており、数週先のものまで各教会に置いてありますので、お近くのカトリック教会にてお求めください。