復活節第2主日/神のいつくしみの主日 C年

第一朗読『使徒たちの宣教』

使徒言行録 5:12-16

キリストのご復活の力は、最初の弟子たち、つまり教会を通して一般の市民たちにおよびます。わたしたちも、社会に良い影響をおよぼしているはずですが、どうでしょうか?

第二朗読『ヨハネの黙示』

黙示録 1:9-11a、12-13、17-19

信仰のために追放されていたヨハネは、力溢れる復活されたキリストを見ます。追放の苦しみの中で、希望が溢れる黙示禄を書くように命じられます。今回の朗読箇所は、黙示録をよく読んで味わうように呼びかけています。

黙示録は「聖書の隠れた宝物」と誰かが言いました。素晴らしい内容があるのに、間違った解釈をするので、大勢の信者にとってわかりにくい書物にすぎません。確かに、他の聖書の書物と同じように、その宝を見つけるための努力は必要です。この復活節の間、日曜日の典礼で読まれますから、そのことを理解する良い機会です。

福音朗読『ヨハネによる福音』

ヨハネ 20:19-31

福音朗読『ヨハネによる福音』ヨハネ 20:19-31 ご復活の日、つまり墓が空になっていたのを見た日の夕方、キリストは10人使徒たちにご自分をあらわしました。そして、一週間後、憐れみ深いキリストは、トマスが一緒にいるときにもご自分をあらわされます。その出来事に、また他の出現の時にも、受難の時にキリストを見捨てて逃げてしまった弟子達に対するキリストの"いつくしみ"と"あわれみ"が見事にあらわれます。

それから、昔から言われてきたように、わたしたちにとってトマスの不信仰は他の使徒たちの信仰よりも役に立ちました。なぜなら、トマスの信仰は、軽くよく調べもせずに信じたというわけではなかったので、わたしたちの信仰がどれほどしっかりしたものであるかを明らかにします。キリスト教の反対者が言うように、「信じたかったから、信じた。」ということではなく、復活の事実にぶつかって、信じるということがどうしても当然だったのです。

初代の教会の頃、ご復活の日曜日に洗礼を受けた人々は、一週間後の復活節第2主日まで白い衣を着ていました。ですから、復活節第2主日は、白い衣の日曜日(イン・アールビス)とも呼ばれています。キリストの復活をもたらしてくださった喜びと平和を、より豊かにいただけるようにいたしましょう。

(文:キリストバル・バリョヌェボ神父)

復活したイエスとトマス
Jesus childing Thomas for his unbelief
William Brassey Hole (1900s)

参考文献

書籍『キリストへの新しい道』
著:キリストバル・バリョヌェボ神父

書籍『主日の聖書解説』
著:雨宮慧神父

冊子『聖書と典礼』について

毎週 主日のミサ で使われる冊子で、ミサで朗読される聖書箇所も書かれています。オリエンス宗教研究所 から発行されており、数週先のものまで各教会に置いてありますので、お近くのカトリック教会にてお求めください。