年間第23主日 B年

第一朗読『イザヤの預言』

イザヤ 35:4-7a

来るはずの救い主メシアがもたらす恵みを いろいろな詩的な美しいたとえで、イザヤは預言します。今回の朗読では、たとえではなく、そのままに福音書の朗読で実現されることを聞きましょう。

このイザヤ預言書の35章は、文学の立場からも素晴らしい歌です。私たちへの神の言葉として希望を与えるから、ゆっくりであるだけではなく、度々読むべきです。

第二朗読『使徒ヤコブの手紙』

ヤコブ 2:1-5

聖ヤコブは、どんな時代でも私たちが犯しがちである罪を指摘します。私たちが何回もした(あるいは今もしている)ことに、深い反省が必要です。社会的に低いと呼ばれるものは、キリスト信者にとって、かえって大切と思うべきです。

福音朗読『マルコによる福音』

マルコ 7:31-37

この福音朗読の特徴は、主イエスの言葉が、そのままに含まれているということです。この「エッファタ(開け)」以外に、「アッバ(父よ)」、「タリタ、クム(少女よ、わたしはあなたに言う。起きなさい)」、「エリ、エリ、レマ、サバクタニ。(わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのですか)」などありますが、このくらいだけです。特に「アッバ」という言葉を私たちは大切にすべきだろうと思われます。

最近まで、洗礼式の時に司祭は、今回の福音朗読に出てくるこの奇跡の時のイエス様の真似をして、耳に指を入れて「エッファタ(開け)」と言っていました。いろいろな問題があって、現代ではいろいろな国で(日本でも)省かれています。言うまでもありませんが、耳を開いて普通の音を聞くと言う意味ではなく、心を開いて神のみことばを聞くという意味の祈りになっていました。

(文:キリストバル・バリョヌェボ神父)

参考文献

書籍『キリストへの新しい道』
著:キリストバル・バリョヌェボ神父

書籍『主日の聖書解説』
著:雨宮慧神父

冊子『聖書と典礼』について

毎週 主日のミサ で使われる冊子で、ミサで朗読される聖書箇所も書かれています。オリエンス宗教研究所 から発行されており、数週先のものまで各教会に置いてありますので、お近くのカトリック教会にてお求めください。